日感アルダ

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BIGBANG新曲「春夏秋冬(Still Life)」考察〜誰も座らない4脚の椅子

先日の続きでBIGBANGの新曲「春夏秋冬(Still Life)」の考察です。

公式和訳歌詞⇒BIGBANG OFFICIAL WEBSITE

本日は4脚の椅子の意味について。(シーン的にはSOLとD-LITEのカットのみとなります)

〜まずは、冒頭に出てくる年季の入った帆船。これはグループの今の状態かと思われます。

傷んでいるのか?動けるのか?そして辺りは道なのか?海なのか?判別がつかないくらい花で覆い尽くされてます。

長い航海と嵐で傷んだ船体を直そうとしても、次から次へと石を投げ入れられる(過度なバッシングの意)。動くに動けない辛い日々が続く中、花たちだけは約束通り変わらず咲いていたように思えます。

花に満ち溢れた甲板にリラックスした姿のSOL、そして横に仔ヤギが丸くなってぐっすりと安らいでいます。(聖書でヤギは悪魔の象徴。仔ヤギ=罪を犯した人と考えると、あの甲板にはSOLだけではなく全員が安息できる場であるとも解釈もできます。実は私も羊に見えたのですがそう解釈すると今いない1名を救えないのでヤギと解釈して船に乗せてみました)

〜次に続くD-LITEのシーン。ここで4脚の椅子が出てきます。

扉の向こうから彼が眺めるのは、クラッシックカメラの向こうに4脚並べられた木の椅子。どうみてもキングの帰還にふさわしくない粗末な椅子です。

そのひとつに腰掛けた無表情なもうひとりのD-LITE。針のない時計を見つめているモノクロームシーン。(解釈のし方では、マグショット(犯罪者写真)のような残酷さ)

でも、段々と色を取り戻していきます。

=ジヨンとTOPの個々のシーン省略=

甲板をステージに、花を観客のようにその中央で歌うSOL。周りの黄色い花はファンのペンライトのようで、衣装もキメてくれています。

〜次にまたD-LITEのシーン。

今度は部屋の奥に座るうなだれた自分の後ろ姿を見つめ、ほどなく踵を返し外へ向かって歩き出す。(奥にいた過去の自分の姿は消えていきます)

=各々のシーン省略=

D-LITEは、アクセサリーや胸につけたバッジ「I'm a mess」(私は滅茶苦茶)を外し、シンプルな白と黒のジャケット姿に変わります。

過去を見つめ反省し、椅子から立ち上がり良い方向に向かって歩き出したかと思われます。

D-LITEが立ち上がり、残された誰も座らない4脚の椅子。

今いるメンバーが新たなる一歩を踏み出したということの象徴で、次に並んで座る際はもっといい椅子が準備されることかと思います。

〜SOLは、天使の羽のような白いトップス姿になり、ラストシーンでは帆船を背に歩んでいきます。これもモノクロとなり、ひとつの成果を成し遂げ、新たなる道をあゆみはじめるような印象を与えています。

空白の4年とはいえども、2020年1月に復帰の予定が大きくズレたのが今。

コロナ禍で世界の価値観は変わったし、彼らも考えが変わったかもしれない。

〜聖書の詩篇30編11節。(家をささげる歌)

あなたはわたしの嘆きを踊りに変え
粗布を脱がせ、喜びを帯としてくださいました。

SOLの背後の石碑にそう刻まれていますが、詩篇30編全体の意味は、イスラエルの王ダビデが、大罪(バトシェバの事件と人口調査=強姦と自己営利の追求)を犯し、その償いのために、神のために宮殿を作り捧げるといった内容。

11節だけで考えると、あのMVは開放されたイメージを持つかもしれませんが、全体で考えると本格的な償いはこれからで、新たなる神殿を建て(より素晴らしいクリエイティブな活動)捧げることという解釈もできます。

 

〜気になるスンリですが、彼は今、償いのさなか。

どこか離れた場所で同じ木の椅子に腰掛けて過ごしている。

だから木の椅子は4脚なのだ、、、というような解釈に敢えてしてみました。

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発売から10日経過。

私が思っていたよりもメンバーやYGの罪や不正に対する韓国の反応がかなり激しく厳しいことがわかりました。

この復帰も、株主や投資家の要求で事務所が押し付けたという報道もあり、セールスは順調で楽曲とBIGBANGの才能への評価は高いのですが、株価は下がる一方です。

相反するチャートを見て複雑な心境になっています。

韓流ブームから20年。当時中学生だったBoAもいつの間にか35歳。

国境よりも世代における価値観を思い知らされております。

 

👑この考察は4ページ構成で展開しています。元ページはコチラ。

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