日感アルダ

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『恋マジ』は酷いのか否か〜感想&考察「恋なんて、本気でやってどうするの?」無理矢理解釈

こんばんは、ぷんおです。

本日は『恋マジ』こと「恋なんて、本気でやってどうするの?」(フジ系 2022年春ドラ)の考察まとめを書いていきます。

多分最終回を見終えた後で「は???」となっている方多いと思うので、制作側が言いたかったであろう解釈を考察してみました。

※2022年11月21日更新しました

公式HPはこちら👇

公式HPと見た印象でざっくりサササッとまとめます。
(文中にはネタバレ、あらすじが含まれています)

登場人物

◇本気の恋なんて、、、と日々思う『27歳』の女子3人
●純(恋愛に拒絶感を持ち人当たりも言葉もキツイ。仕事が恋人。複雑な家庭環境。毒母)
●アリサ(カリスマ?アパレル店員。並行してパパ活
●響子(なんとなく結婚したが色々物足りない)

◇関わる男性陣
●柊真(24歳。イケメンギャルソン兼調理師。恋愛に本気になれない。複雑な家庭環境。毒母)
●かっつん(26歳。コンビニのバイトだったがアリサに巻き込まれていく)
●要さん(43歳。投資詐欺で前科もん。パリで修行でサリューのシェフ)

主旨と思えたもの

公式HPのイントロ記載では『恋愛すらも合理的な時代に、裸の心がぶつかり合う本気のラブストーリー』となっています。

コロナ禍、、、ただでさえ人間関係が希薄なのに人々はますます心を閉ざすようになりました。
本気の恋をして傷つくならしないほうがマシ!と恋愛を敬遠する人も多々。

そういう昨今の様子を土台に、あえてその真逆の人と人との感情のぶつかり合いや関わりをみせつつ、泥臭く本気(マジ)でやったら結果どうなる?という答えを、ゴリゴリと貪欲に生きてきたバブル世代の脚本家・浅野妙子が提示する、、、といった感じでしょうか?

作品解釈&考察

高齢処女、推し活、パパ活、不倫、腹違いの兄弟、セックスレス毒親、依存症、前科、左遷、アセクシュアル、同性愛者かも、、、等々、これでもかっ!というくらいベタで刺激的なワードや設定が盛られています。

このドラマが他に比べて特徴的だった部分は、こういうワードを視聴者にぶん投げっぱなしでほとんど回収しない(責任を持たない)という点。(回収した部分もあったが極めて雑)

今を意識すれば、アラサーで男性経験ゼロなのを悩んで「とりあえず誰でもいいから経験しとけ!」的な内容はまさに「ありえない」なのかもしれませんが、実のところ当事者は真剣に悩んでいるような公にしづらい悩みって結構あるかと思います。

そういった不安定なことたち(前述参照)をあえて明け透けに取り上げているので、登場人物の設定や言動に矛盾点(ブレ)が多く見受けられますが、この人間群像劇で見せたいのは完璧さではなく、その淀んだ関係性が異臭を放ち沸々と何かが湧き上がる様子なんじゃないかな?と思います。

◇◇◇

3組のカップルが登場し、アリサはかっつんにありのままを受け入れ結ばれ、響子と要は片付かない問題を抱えながらも尊敬という念を互いに強く持つようになります。

そして純と柊真。

2人の共通点は、機能不全家庭で育ったアダルトチルドレン

デリカシーのなさで人の心を知らず知らずのうちに傷つける純。人に関心がないクールさが売りだった柊真は、純よりも依存症の母親を捨てきれない。

ラストシーン。

強がっているけれど心の内でもがきながら生きてきた自己肯定感の低い2人が、大声で「すきっていってーーー」「だいすきーーーー」(録画巻き戻してないのでなんと言ったか定かではないですが)と互いの気持ちを明るく素直に打ち明けられたというこの素晴らしさ。(?)

?????

ちょっとムリあるかもですが、愛を満足に受けず育った2人が本当にほしかったのは、こういった子供地味たカッコ悪い愛情のキャッチボールだったのかもしれないっかも?と私は思いました。

◇◇◇

「心をさらけ出して本気の恋をやったら最後、実りました!」というこのオチが「みなさんもかっこ悪くても自分の気持ちに正直に生きてみませんか?」というようなメッセージ(主旨)なのかもしれませんが、そうであればかなり分かりづらかったかもしれません。

SNSの発達による俳優との距離感

この作品をリアルタイムで見ていて感じたこと。

この手のよくわからない作品(先が読めないジェットコースターもの)の不平不満を視聴者がタイムラインに上げる気持ちもわからなくもないのですが、主人公の純の言動にイラッとした視聴者がタイムラインでボコボコに叩き、演じる広瀬アリスが公式アカウントで回収するといった珍現象が何度かありました。

ちょっと広瀬アリスちゃんが可哀想にも思えました。

この作品は、言うならばとことん人間の醜悪な部分を露呈する系の作品なので、私達が納得できなくてある意味当たり前。

キャストの演技は良いのに話の筋道がわからない(脚本がひどい)との声もありますが、そういう感じの作品なのでは?と感じました。

渡る世間は鬼ばかりの雰囲気にちょっと近いかもです(笑)

『恋マジ』は酷いのか否か

酷いか否かについては、個人的には酷いと思いました!

誰しもが酷いと思うことを軸にしているのでおのずとそうなります。

ちょっと余計だったのが、古い台詞まわしや、おかしな設定、、、斉藤由貴に玉ねぎ何個も剥かせたり、藤原紀香を投入して「ウララァ」(仏語であらまあみたいな意味だったかと)とかのトンチキぶり。

お茶の間に「笑えっ!」「ツッコめ!」と言わんばかり高圧感が今のフジテレビと関テレの滑っているところかと思えたのですが、こうして時が経ち、人的交流も復活してくると、こういうテイストの作品も悪くないかも?と思うようになりました。

昔はこういうある種の不条理作品けっこうあったと思うんですけどね。

ぷんおの感想

※2022年11月21日更新

リアルタイムで見た時は世の中に先が見えなく、自分の気持をさらけ出して恋をすることの醍醐味、失敗してもまたやり直せばいい的な価値観の押し付けは正直ゴメンだなと思いました。

そして、作家さんの世界観と現代の価値観にズレがある。

今は、自分の気持に正直に不倫をしたら、高額な慰謝料の請求とともに社会的信用も失われます。アリサは転売するブランドバッグや支援してくれる男たちがいたけれど、そんな人はまれです。

純は仕事を辞めてフリーになりましたが、いくら仕事ができても彼女のように人間関係こじらせがちの人の行く先は大変なことは誰しもが想像できるところです。

自分の感情をさらけ出すには、失敗した時の防衛策を築いておかないと誰も助けてなんてくれません。

世の中はそう上手くはいかない。

この物語の向こうには、またまたみんながこじらせぶつかりあっていくようすがありありと浮かぶのです。

〜以上となります!またお会いしましょう。

作品基本情報

脚本:浅野妙子
演出:宮脇亮北川瞳
出演者
純:広瀬アリス
柊真:松村北斗SixTONES
響子:西野七瀬
アリサ:飯豊まりえ
要:藤木直人

その他