韓国では珍しい学園アクションコメディ「火山高」(2001年)
キャストが現在全員主役級なのが見どころです。
俳優陣のエネルギッシュさに注目!
基本情報
題名:「火山高」Volcano High
原題:「화산고」
公開日:2001年12月5日(韓国)
製作:チャ・スンジェ
監督:キム・テギュン
脚本:ソ・ドンホン、ジョン・アンチョル、キム・テギュン他
ポイント
『制作費48億ウォン』
『製作期間17ヶ月(撮影11ヶ月+デジタル作業6ヶ月)』
『国内初のワイヤーアクション』
『国内初の100%デジタル画像処理映画』
〜クエンティン・タランティーノ監督が当時推したようです。
オープニング
※あらすじ&オチは各キャスト文とその下に記載しています。
火山108年という実在しない世界が舞台。
教師の乱による17年の学内闘争が続く火山高。
教師の力は弱体し学園は混乱。生徒たちによる覇権争いが続いていた。
そんな乱世を平定できるのは秘伝書「師備忘録」を手に入れたものだけという。。。
という状況に主人公ギョンス(チャン・ヒョク)が転校してきたというところから話がはじまります。
キャスト
キム・ギョンス(チャン・ヒョク)
火山高の転校生。
子どもの頃、雷に打たれてから(実家の食堂のうなぎ水槽で)自分では操れない得体の知れぬ強大なパワー(気)が身につき、それを上手くコントロールできず、ケンカやトラブルに巻き込まれることばかりで8回も高校を退学処分に。
今度こそは無事に卒業できるようにと転校してきた火山高では、生徒同士の覇権闘争真っ只中。
ギョンスの力を利用しようとスカウト合戦が始まる。
ユ・チェイに一目惚れ。
水と雷電のパワーの持ち主。
ユ・チェイ(シン・ミナ)
別名『氷の宝石』 火山高一番の美女。剣道部主将
学園の平和を願う派。学園No.1のハンニムが収監された後、派遣されてきた教師によって支配された学園から自由を奪還するためギョンスに力を貸して欲しいとお願いする。
ソン・ハンニム(クォン・サンウ)
別名『一匹狼』 火山高のナンバーワン。武功の覇者
学園を牛耳ろうとするチャン・リャンと対立。
校長先生殺人未遂事件の犯人に仕立て上げられ投獄される。
転校早々のギョンスの自分より格上のパワーに気づき、最終的には自分の代わりに学園を守るよう頼む。
チャン・リャン(キム・スロ)
無情組組長。別名『ケンカの鬼』 重量挙げ部主将
ハンニムが収監された後、力で周りを制圧しナンバーワンの座を狙う。
学園とユ・チェイをモノにしたいと野望を抱く。
※本名を友達に“タルチュナ〜”と呼ばれブチギレるのだが(翻訳ではチャンマルチャン)耳コピでは名前が달춘なので訳すと“月花”かと思うので乙女チックな名前ってことか?
ソ・ヨソン(コン・ヒョジン)
ラブレター中毒。別名『永遠の片想い』。剣道部副主将
ハンニムの大ファンでいつも出さないラブレターを書いている。
濡れ衣を着せられ収監された恋するハンニムの仇討ちで先生たちに復讐を企て退学処分。
校長先(ユン・ムンシク)
長悟子(チャン・オジャン)。『教師の乱』を避けて隠遁生活中。
ニワトリの鳴き声で覚醒。長悟子と改名後“自由放任派”として復帰。
『師備忘録』の現在の持ち主であるが実物を見たものはいない。
教頭先生(ピョン・ヒボン)
奨学士(チャン・ハクサ)
教師の乱に巻き込まれ、苦労していたところ女子高生に殴られ激怒。
“奨学士”と改名後、『詰めこみ教育学派』に転向。
可愛がっていた生徒チャン・リャンを捨て、学園鎮圧のために5人の教師を招聘しスパルタ教育をはじめる。
学園鎮圧教師五人衆
通称学園の掃除人
※日本語版では数学教師魔方陣(ホ・ジュノ)のシーンしかなく、後の4人の具体シーンはカットされている。
あらすじ・プロット
ギョンスは転校早々、自分の持つパワーが気づかれてしまい、覇権争いをしているチャン・リャンの組や各部活動からスカウトを受け困惑。
ある日、校長先生が毒入り茶を飲まされ座ったまま硬直してしまう。
警察は殺人未遂事件として捜査。ハンニムを収監(少年院)
校長に代わって教頭先生が師備忘録の監視代行をすることとなる。
ハンニムがいなくなった学園は一気に荒れはじめ、チャン・リャンがNo.1の座を得たが教頭先生が腕利き(パワーの持ち主)の外部教師を招き学校を再建しようと生徒たちを鎮圧していく。
ユ・チェイは、学園の平和を守るためギョンスに力を貸して欲しいとお願いするが、ギョンスは断る。
とうとう教頭は生徒たちを呼び出し自分の理想とする詰め込み教育型の学校に変革すると宣言しチャン・リャンを倒す。我慢ならぬユ・チェイは先生に反撃しようとするが、間を割ってギョンスが仲間のためについに封印していたパワーを開放し、リャンと共に教師と戦う。
最後はどうなったか?
マトリックス張りのワイヤーアクションが繰り広げられ、パワーを操れるようになったギョンスは教師たちを倒し、学園の自由を取り戻します。
見逃さないで!
エンドロールと一緒にその後の学園の様子が描かれています。
『師備忘録』がなんだったのかの種明かしもあり。
残念な点
カットシーンが多く話の辻褄が合わない。
ギョンスと魔方陣先生との火山高に来る以前の関係性がオールカット。
一体ギョンスは先生にどんな仕打ちを受けていたんだろう、、、
感想
2000年初期のチャレンジ精神旺盛でパワフルだった頃の韓国作品といった感じで、最近の“視聴者受け”を綿密に計算しつくした作品よりも全然好きです。
OSTではSIAM SHADEの曲も使っているようなのですが、R.F.C(?)エンディングの曲がカッコいいです。